NEO現代を探る Advanced Unit20

(解答)

1.初期の人類は、私たちが今なお行っており、そして役に立つと思っている基本的な

 区別に基づいて、彼らの考えや思考を整理していた。

2.ある物が直接見えなくてもそれが存在しなくなったわけではないということ。

3.これらの洞窟壁画は「ここにあるもの」と「ここにあったもの」の区別をはっきり

 と描くことができた地球上の種の最初の証拠となる。

4.最小限の努力で可能な限り多くの情報を記号化したいという欲求

5.②

6.①②

【Summary】

(1)①  (2)④  (3)⑤  (4)②  (5)③

 

(全文訳)

 1 ⃣

 言語が私たちのためにしてくれる最も重要なことの1つは、私たちが区別をつけるのを助けるということだ。私たちが何かを食べられるものだと言うとき、私たちはそれを、暗黙のうちに、自動的に、食べられない他のすべてのものと区別している。私たちがあるものを果物と呼ぶとき、私たちは必然的にそれを野菜や肉や乳製品と区別しているのだ。

 2 ⃣

 初期の人類は、私たちが今なお行っており、そして役に立つと思っている基本的な区別に基づいて、彼らの考えや思考を整理していた。もっとも初期になされた区別の1つは、現在と非現在の区別だ。「これらのことは今この瞬間に起こっていて、他のあれは過去に起こったことで今は記憶の中にある」、というように。他のどんな種も、過去・現在・未来をこのように自己を意識して区別することはない。もちろん、多くの種は、巣作りをしたり、南へ渡ったり、冬眠したり、交尾したりすることにより時間に反応する。しかし、こうしたことはあらかじめプログラムされた本能的な行動であり、これらの行動は意識的な決断や熟考や計画の結果ではない。

 3 ⃣

 「現在」対「過去」の理解と同時に生じるのは、対象の永続性ーある物は直接視野に入っていないかもしれないが、そのことはそれが存在しなくなったということではない、ということーの理解である。私たちの脳は、ある対象の情報が感覚受容器から入ってきたときに、今ここにある対象を描き出す。例えば、私たちはシカを見ると、目を通してシカが自分の目の前に立っていると認識する。そのシカがいなくなっても、私たちはその姿を思い出してそれを心の目の中に描き出すことができ、さらにはそれを描いたり採食したり像を彫ったりして、それを外部に表現することさえできるのだ。

 4 ⃣

 「ここー現在」と「ここー非現在」とを区別する人間の能力は、少なくとも5万年前に洞窟壁画に現れた。これらは「ここにあるもの」と「ここにあったもの」の区別をはっきりと描くことができた地球上の種の最初の証拠となる。言い換えれば、洞窟に住んでいたこれらの初期のピカソたちは、まさに描くという行為を通して、時間と場所と物に関する区別をしていたのであり、それは、私たちが現在「心的表象」と呼んでいる高度な認識操作なのだ。そして彼らがはっきりと示していたのは、明確に表現された時間の感覚だった。あそこに(もちろんこの洞窟の壁にではない)シカがいたのだ。そいつは今そこにはいないが、さっきはそこにいたのだ。今とさっきは違う。ここ(洞窟の壁)はあそこ(洞窟の前にある草原)を表しているにすぎないのだ。私たちの施行の組織化における先史時代のこの一歩は極めて重要であった。

 5 ⃣ 

 このような区別をするとき、私たちは、しばしば見過ごされることだが、暗黙のうちに分類を行っている。人間における分類の形成は、最小限の労力でできるだけ多くの情報を記号化したいという認識原理に導かれている。分類化のシステムは認識を最も容易にし、これらのシステムについてコミュニケーションをとることができるということの重要性を最大化する。

 6 ⃣

 分類化は社会生活にも浸透している。今日地球上で話されていることがわかっている6,000言語全般において、すべての文化が言語を通じて、「家族」として誰かが誰かと結びついているのかを示している。親族を表す語(母、父、娘、息子、姉妹、兄弟など)のおかげで、私たちは存在しうる関係の膨大な集合を、より扱いやすく、より少ない数の集合、つまり使用に便利な分類にまで減らすことができる。親族の構造のおかげで、私たちは最小限の認識努力でできる限り多くの関連情報を記号化することができるのだ。